私の選んだ一品

楽しい気分に誘うミシン

良質なプロダクトデザインには、新たな生活行為やそれを使う素敵な自分の姿をイメージさせ、楽しい気分を誘発する力がある。このミシンには、そんな“力”が宿っている。
フォルムは整理された曲面と気持ちの良いエッジで構成され、コントローラーなどの細部までデザインの配慮が行き届き、デザイナーの製品への思いが伝わってくる。カラーのチョイスも絶妙。伝統的な工業製品であるミシンのデザインの価値を高めることで、創造する喜びを啓蒙したいという企業の姿勢も評価したい。
新規性のある「お絵かき」をはじめとする機能、フォルム、カラーが相乗効果となって、ソーイングの楽しさや可能性を感じさせ、楽しい“ここち”が満ちている。

長町 志穂Shiho Nagamachi

ミシン
OEKAKI 50
Sewing machine
OEKAKI 50

絵をかくように自由に刺繍ができるミシンです。フットコントローラーの踏み加減で縫い幅が変化する機能をもち、布を自動で送る機能は使わずに自ら布を動かして刺繍をすることができます。楽しく自由に使ってもらいたいと思い、この機能をOEKAKIと名付けました。誰にでもわかりやすく使えるように、糸かけの仕方を言語レスでボディにプリント。また、糸通しやOEKAKIモードへのセッティング方法を忘れた際に、わざわざ分厚い説明書を出してこなくてもいいように、言語レスのクイックガイドをミシンに搭載しました。

アイシン精機株式会社 AISIN SEIKI Co.,Ltd.

この情報は、東京ミッドタウン・デザインハブで2014年10月に開催された「私の選んだ一品2014」展の内容を再構成したものです。
→「私の選んだ一品2014」展について