赤色表示灯の突き出しがなくなる。空間デザインにおいて些細な箇所ではあるものの、消火栓設備を示すための表示灯の突き出しは建築、設備設計者にとって悩みどころであった。この機器は高輝度光源を用いてリング型・すり鉢状に点灯させ、必要な視認性を確保しながらフラットなかたちを実現した。
さらに、表示灯と発信器をまとめたことで二つあった要素が一つになり、リング内部に発信器を配置したことで夜間における押しボタンの視認性を確保している。非常時の認知と行動の心理からみて、発信器への誘導がより自然なものとなった。防災と安全のための設備とシステムの向上を専業としてきた企業ならではといえる、質実な進歩のデザインである。
樋口 孝之Takayuki Higuchi
センサーにより火災を自動的に検知し建物内に報知することで避難と初期消火活動を促す自動火災報知設備を構成する機器で、人が火災を発見した場合、押しボタンを押すことで手動で火災信号を発信する発信機とその位置を明確に示す表示灯。発信機を小型化し、表示灯を発信機の周囲が点灯するリング型で壁面からすり鉢状の凹形状とすることで、左右の視認性を確保しつつ、発信機の夜間の視認性を向上している。従来、表示灯は設置時に壁面から60mm突出していたが、壁面とほぼフラットにしたことで、建物のデザイン性を向上させたいというニーズに対応。さらに設置状態で凸がないことで接触による怪我や破損がないよう安全面にも配慮している。