建物の中はそうでもないが、外はすべてが“傾斜”している。車イスの移動環境は、前後にも左右にも傾斜だらけ。
自らの力で動きながら、このとてつもないギャップを解消するのがアシスト車イスだ。モーターをホイールと一体化。
よって座席を折り畳んだり、独立したホイールを取り外して好みのイスに取り付けたりもできる。さらに左右の腕力の違いを左右のアシスト率に置き換え、自分なりのパワーバランス調整も可能である。
フル電動の車イスは、きっと一人乗り自動車と同化する。
まもなく東京でオリンピック・パラリンピックが開催されるが、人の能力を引き出すためにアシストするのが、道具の本来のあり方ではないかと思う。
山田 晃三Kozo Yamada
軽量、コンパクト、かつスマートな電動アシスト車いす。ユニットの着脱や折りたたみをワンタッチですることができ、クルマへの積載もラクラク。付属の専用ソフトにより使用者の身体状況や使用環境に合わせて最適なアシスト力を設定できるほか、2種類のパラメーターを記憶させてボタン一つで切り替えが可能。足元にゆとりを持たせたフレームワーク、腰部にはサポートベルトを設け、骨盤を保持することにより姿勢保持がラクになり、安定して軽快に漕ぐことが出来る。