私の選んだ一品

飄々とした軽自動車

僕は運転免許を持たないが、近未来のモビリティはドライバーの視点だけではなく、パッセンジャーの視点も重要だと思っている。荒ぶる運動性能を人の手で制御することに運転の喜びがあるのだろうが、あと五十年もすると、まちがいを冒しやすい人間にルールだけで高速運転を許容していた社会が「信じられない」と、野蛮視される世の中になるかもしれない。
移動の合理性を少し引いた眼で見ると、日本の自動車の中では軽自動車が理にかなった進化を辿っているように思われる。スズキのハスラーは、ほとんどのクルマが眼を吊り上げているトレンドの中で飄々とノーマルな顔つきをしており、平熱で移動の実用性に向き合っているように感じられた。

原 研哉Kenya Hara

軽自動車
ハスラー
Small Car
HUTLER

商品コンセプトは、軽ワゴンとSUVを融合させた「海へ、山へ、街へ・アクティブスタイルに似合う軽クロスオーバー」。軽ワゴンと同等の広い室内空間とワンランク上の走破性、機動性をもたせて、楽しく明るいSUVテイストデザインを取り入れました。ターゲットユーザーは、「アウトドアやスポーツなどアクティブなライフスタイルを好む人」、「人とは違う個性を車のデザインに求める人」。スズキグリーンテクノロジーの採用による優れた燃費性能、レーダーブレーキサポートや誤発進抑制機能など先進の安全技術を搭載した、日常からアウトドアまで、しっかり使えて楽しめる、今までにない新しいジャンルの軽自動車です。

スズキ株式会社 SUZUKI MOTOR CORPORATION

この情報は、東京ミッドタウン・デザインハブで2014年10月に開催された「私の選んだ一品2014」展の内容を再構成したものです。
→「私の選んだ一品2014」展について